No!タバコ⑤ ~COPD~
今日も、おかしなお天気でしたね。
ちょうど午前診の終わり頃だったでしょうか。急に強い雨が降りました。
日本のあちこちで、そんな風だそうですが、世界中でも異常気象が生じているとか、、。
何とも言えない心地です。
さて、今日は真面目に書こうと思います。
皆さんは、COPDという言葉をご存知でしょうか?
COPDとは、慢性閉塞性肺疾患のことを指し、特徴的な症状としては、労作時(体を動かしている時)の息切れや長く続く咳や痰などです。
COPDは、タバコの煙に含まれる有害物質を長期にわたって吸い込むことによって、肺に炎症が生じ、その炎症によって肺気腫と呼ばれる病気を引き起こします。
さらに、空気の通り道である気道にも悪影響を及ぼすことにより、肺気腫と気管支の病気が複合的に作用しあって進行し、肺が正常な状態に戻らなくなってしまいます。
不可逆性(元に戻らない)が、COPDの最大にして最悪の特徴と言えるでしょう。
冒頭に書いたように、COPD発症の主な原因は喫煙であり、実に喫煙者の6人に1人がCOPDと診断されているのが現状です。
しかし、多くの場合、COPDと気付かずに進行しているので、実際にはもっと多くの喫煙者がCOPDだと考えられるようです。
病気が進行すると、QOL(Quality of life=生活、人生の質)が大いに失われてしまいます。
そうなってしまう前に、まだ症状がなくても、喫煙習慣のある人は、まずご自分の状態を把握するために受診して、検査を受けて下さい。
もちろん、発症そのものを回避するには、禁煙がベストです!
積極的に禁煙にトライしましょう!!
。。最後になりましたが、もし発症しても、放置せずに治療に励むことによって、進行を遅らせることは可能です。
あきらめる必要はありません。
後悔する状況になってしまう前に、とにかく迷わず受診するように心がけてください。
よく考えたら、と言いますか、よく考えなくても、煙を吸い込んで体にいいわけないですよね。
悪いに決まっています。
今はやりの自己責任論に逃げず、しっかり真正面から考えてみてください。